Windowsにビルド環境を設定する

現在当プロジェクトで使っているのはarm-none-eabi-gcc 4.2.3です。自分でビルドしてもかまいませんが、Windowsを使う場合にはこの文書の手順に沿うと簡単です。

まず環境はこんな感じ。

  • Windows 2000 SP4
  • Cygwin ( Defaultインストールに加え、開発用のDevパッケージもインストールする。これはWindows上でmake等を動かすのに必要 )
  • Codesourcery g++ lite

Cygwinをインストール後、Codesourceryをインストールします。このとき、インストール先に注意してください。デフォルトではC:\Program Files以下にインストールしますが、そうするといろいろ都合の悪いことになります。Codesourceryのインストール先はC:\cygwin\opt\sourceryがお勧めです。これはCygwinのデフォルトインストールでは、/opt/sourceryに該当します。

Codesourceryのインストールが終了したら、Cygwinのコマンドラインから ~/.bashrc を編集して、パスを通しておきます。また、takinoyaさんのmakedep修正を使うための設定も行います(makedep修正版は、あとでダウンロードするcvsリポジトリに含まれている)。

  1. PATH=/opt/sourcery/bin:${PATH}
  2. export CSL_JSP_CYGPATH="/opt/sourcery/bin/"

いったんコマンドラインを終了し、再度Cygwinのコマンドラインを起動します。そして、以下のようにgccを実行できることを確認します。

  1. $ arm-none-eabi-gcc -v
もし、arm-none-eabi-gccが見つからない場合は、パスの設定が間違っています。次に、sourceforgeのcvsからjspリポジトリをダウンロードして展開します。ダウンロードはCVS経由でもtarballでもかまいません。cvsのjspリポジトリは、TOPPERS/JSP 1.4.3をツリーごと登録したあと、Cygwin/codesourceryでビルドできるよう修正を加えています。

展開が終わったら、jspの専用ツールをビルドします。

  1. $ cd ~/jsp/cfg
  2. $ make depend
  3. $ make
ビルドが終わると、コンフィグレーションツール cfg.exe が生成されています。で、試しにarm版サンプル作成。
  1. $ cd ~/jsp
  2. $ mkdir work
  3. $ cd work
  4. $ ../configure -C armv4 -S integrator
  5. $ make depend
  6. $ make
これで終わりです。生成ファイルは jsp.exe で、これができていればOKです。jsp.exeができた後、chkコマンドがエラーを起こすかもしれませんが、無視してください。