Hiroshi Moriyama
hiros****@kvd*****
2009年 3月 11日 (水) 17:49:30 JST
森山ひろしです。 nkfのメーリングリストに次のメールを發見しました。 "[nkf-dev 57] nkf のライセンス正文の変更と、version messageの変更について" <http://lists.sourceforge.jp/mailman/archives/nkf-dev/2008-November/000056.html>: > 現在 nkf の著作権表示・ライセンスの文言は以下の通りになっています。 (中略) > 内容としては 2-clause BSDL や MIT/X License と同一だと考えているんですが、 > 定期的に法務で要確認になるのかライセンス関連の問い合わせが来ています。 > > だんだん手間になって来たので、ライセンスの正文を変更したいのですが > いかがでしょうか。想定しているのは OSI の The MIT License です。 > # 2 caluse BSDL でもいいんですが、亜種が多いのが気になるので。 「獨自」のライセンスを適用するとかういふ問題も起り得るんですよね。 うーん。當プロジェクトでは辭書等のテキストデータに『花園フォント』のライ センスを微調整して適用しようと思ったのですが、やはり「MIT」とか「BSD」と いふ風に一言で示せるやうな、既存の、且つ長い運用實績のある枯れたライセン スにしておいたはうが無難でせうか。先日の日記に書いたやうに、MITライセンス の次の部分、 > 上記の著作権表示および本許諾表示を、ソフトウェアのすべての複製または重 > 要な部分に記載するものとします。 といふ點(BSDライセンスにも同様の條件があります)が、「辭書」には不向きな 「制限」なのではないだらうかと、それだけが氣になってゐます。でも本當に必 要ならあとで變更すればいいでせうし、そもそも廣く使はれてゐるこのライセン スでそんなに大きな問題が起るとも考へ難いし、きっとさういふ「心配」は杞憂 だらうし……。*とりあへず* はMITライセンスといふことにしておかうかしら。 辭書やコーパスといった、プログラムではない「データ」のライセンスにはどう いふものが理想的か。さういふ議論は現在までに殆どありません(或はあるのかも 知れませんが私はまだ見附けてゐません)。このメーリングリストで其の邊の議論 や、詳しい人の意見が聞けたりしたらいいなと思ってゐます。 == 參考リンク "知って役立つOSSのライセンス" <http://www.catch.jp/oss/oss_license_sd/index.html> 自由ソフトウエア・オープンソースソフトウエアのライセンスの、その「仕 組」から叮嚀に説明。まだ冒頭をちら見しただけだけれど、これはいい解説 書だと思ふ。 "さまざまなライセンスとそれらについての解説 - GNU プロジェクト - フリーソ フトウェア財団 (FSF)" <http://www.gnu.org/licenses/license-list.ja.html>: 「GPLと矛盾しないフリーソフトウェアライセンス」と「GPLと矛盾するフリー ソフトウェアライセンス」、そして「文書向けライセンス」の一覽とその要 約。 "Latest topics > オープンソースなライセンスやコピーレフトなライセンス、ク リエイティブコモンズについて、他のライセンスとどう組み合わせられるのかを 図にしてみた - outsider reflex" <http://piro.sakura.ne.jp/latest/blosxom/mozilla/xul/2008-04-02_license.htm>: タイトルの内容の他に「ソフトウェアの著作権と特許、CCとGPLが共存できな い一つの理由」とか。 > 当然といえば当然だけど、最初の作者(複数人が関わったコードであるな > ら、関わった人全員)に直接話をつけて許諾を得られれば、ここまでの話 > は全部無関係になる。例えばGPLで公開されているライブラリでも、元作 > 者にお願いしてOKさえ貰えれば、営利目的のプロプライエタリな製品に組 > み込んだって全然問題ない。 此の點は忘れがち。つまり *自分だけが權利を保持してゐる物なら、一度 GPLにしたものでも後で何にでも變更できる* といふこと。當然といへば當然 なのだけれど、私は最初、GPLに設定したら *自分も* それにずっと縛られる のかと思ってゐました。そんなことはありません。 "licenses - Open Source Group Japan Wiki" <http://sourceforge.jp/projects/opensource/wiki/licenses>: 「Open Source Initiativeが承認したオープンソースライセンスの日本語参 考訳」の一覽。 "Hanazono fonts (花園フォント)" <http://fonts.jp/hanazono/>: 花園フォントのライセンスは改變や利用・再配布が一切自由であること、及 び「無保証」であることの明示だけのすっきりした内容。MITやBSDライセン スにある「著作権と本許諾條件の記載」とった類の條件は含まれてゐない。 "site:www.rubyist.net/~matz/ ライセンス - Google Search" <http://www.google.co.jp/search?q=site%3Awww.rubyist.net%2F~matz%2F+%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B9> Rubyの作者まつもとさんの日記を「ライセンス」で檢索した結果。いろいろ 參考になりさう。 "真のオープンソースを目指して (Matzにっき)" <http://www.rubyist.net/~matz/20040721.html#p01>: > 個人的には、これからソフトウェアをオープンソースとして公開する時に > どのライセンスを選んだらよいか迷ったら、 とりあえずGPLを勧める。 さういへばcannnadicもFreeWnnの辭書とかも皆GPLだし、それに倣ってもいい かなあ…… さうすればそのへんの辭書からもデータを取込む事が出來るし。 それに「コピーレフト」であることはやはり魅力的。 "フリーソフトウェアライセンス診断 (Matzにっき)" <http://www.rubyist.net/~matz/20030608.html#p02> > あなたが自分で開発したソフトウェアをフリーソフトウェアとして公開し > ようとしたとしよう。その時にどのライセンスを選ぶか迷ってしまうかも > しれない。たくさんあるしね。 そんな「あなた」のための診断質問集。これに私が答へると結果は「GPL」と なった。 > ライセンスの選択として決してやってはいけないことは、自分用の新しい > ライセンスを作ることだ。自分の経験から言って、これは避けた方が良い。 > 俺ライセンスには危険がいっぱいだ。 (中略) > 既存のライセンスでは満足できないと思うことはあるかもしれないが、既 > 存のライセンスを選んだ方が無難だ。既存のライセンスはそれなりに考え > られているし、広く知られているぶんだけみんなに理解してもらいやすい。 やはり「獨自」のは駄目だよね。MITやBSDか、あるいはGPL。そのへんが選擇 肢になるか。 "licenses/MIT_license - Open Source Group Japan Wiki" <http://sourceforge.jp/projects/opensource/wiki/licenses%2FMIT_license>: The MIT Licenseの參考日本語譯。 <http://www.opensource.jp/gpl/gpl.ja.html>: GNU GPLv2の參考日本語譯。 "GPL memo" <http://web.archive.org/web/20041024013051/http://home.catv.ne.jp/pp/ginoue/memo/gpl.html>: GPLv2讀解の試み。 > フリーソフトの論争の時、「GPLを読みましょう」と簡単に言う人がいます。 > しかし、GPLは、読んで簡単に理解できるものとは思えません。一方、コピー > レフトの方は、読めばすぐに理解できます。 (中略) > コピーレフトは、言ってみれば、(半分ギャグを交えて)理想を語ったもの > です。 GPLは、コピーレフト(なプログラム)を実現するために、現実的な > ソリューションとしてのライセンス条項です。 <http://web.archive.org/web/*sr_1nr_30/http://khdd.net/kanou/im/Pubdic+-ML/*> pubdic+メーリングリストのログ。gzip (拡張子.gz)で壓縮されたmbox形式の メールテキスト。 自由な辭書を作るためにPubdic+ Projectがどのやうな作業をしたのか。その 記録があった筈。 -- 森山ひろし Hiroshi Moriyama <muras****@users*****> 開發者プロフィル: <http://sourceforge.jp/users/murasakino> マイクロWeb日記: "HM stream" <http://d.hatena.ne.jp/mhrs/>