Takuro Ashie
ashie****@homa*****
2006年 2月 3日 (金) 11:25:04 JST
足永です。 On Thu, 02 Feb 2006 09:21:58 +0900 (JST) Hiro Yoshioka <hyosh****@mirac*****> wrote: > 昨日Warrenさんと日本の開発者の皆様とで > IMについて熱く議論させていただきました。 会場をご提供頂きありがとうございました。 > 技術的な詳細までは追えていないので識者のつっこみを > 希望します〜 識者ではありませんが、参加されなかった方のためにも、とりあえずIMに関する 部分だけここで説明しておきます。 IM関係者にとっては現状の再確認的な話が主で、特に目新しい話題は無かったよ うに記憶しています。ということもあってあまりメモをとらなかったので、漏れ があるかもしれません。 SCIMに関して * やはりC++のABI互換性の問題が大きい - acroreadなどのバイナリ配布でlibstdc++にリンクするプログラムが クラッシュする - アプリケーションとIMサーバは分割されているが結局アプリケーションに 埋め込まれるSCIMフロントエンド部分もC++で記述されたlibscimにリンク する - アプリケーションに埋め込まれる部分はCで記述されるべき - 補足事項 = これはそもそもlibstdc++やバイナリ配布ソフトの問題 = 現在scim-develで議論中 * 中国Centricであるため、他の国の要望が入りにくい - 例えばTriggerに割り当てられているControl-Spaceは中国では標準的だ が、日本では一般的ではない - いやそんなことはない、日本人開発者その他とも協力関係にある - 補足事項 = Triggerの問題はscim-develで既に議論されており、解決策も示されている (APIの変更が必要のため、すぐに修正することは無理) uimに関して(主にヤマケンさんから) * uimはプロセス内動作のみなので、メモリ使用量が心配 - 現在の構造は確かにうまくない、デスクトップには向いていない - 開発中のSigSchemeとComposerが導入されてからが勝負 * プロセス内動作なので、Schemeインタプリタなどの安定性がアプリの安定性 に直結する * どの部分がSchemeで書かれているのか - 「IMフレームワーク」と一言に言っているが、「IMフレームワーク」には 「IM Broker」部と「IM Toolkit」部がある - 「IM Broker」部 - 「IM Toolkit」とは、個々のIMを構築するために必要な部品のライブラリ 例えばGUIを構築する部分など - 補足事項 = 「IM Toolkit」部には、ローマ字をひらがなに変換する部分なども含ま れる。「IM Broker」部と「IM Toolkit」部の線引きはあいまいだが、 uimでは「Composer」として共通のライブラリとして実装しようとして いるのに対し、SCIMではかなりの部分を個々のIMEngine側で実装してい る。 IIIMFに関して * 商用ソフトウェアには優しいかもしれないが、OSSには優しくない アプリケーション - IMフレームワーク - 変換エンジンの接続方法 * せいぜい自分のマシン内で共有できれば良い インターネット経由は必要ない * 変換エンジンとIMフレームワークの接続形式にはいくつか種類がある - scim-anthy型 (ライブラリ接続) - scim-prime型 (pipe) - scim-canna型 (socket, エンジンも接続部もOSS) - scim-wnn型 (socket, 接続部のみOSS) = この形態が商用IMのサポートに向いているのでは?