[JM:00286] Re: gnumaniak と coreutils について

Back to archive index

Yasumichi Akahoshi yasum****@vinel*****
2011年 5月 24日 (火) 23:07:29 JST


  赤星です。私自身も現状で満足に配布できる品質にないということは感じてお
ります。あくまで試作段階です。

# 現在提示している出力結果は、upstream の ja.po によるものではなく、
# fedora や Vine などで使われている patch のために追加や削除などが
# 行われたものを元にしていたようです。
# 後日、素の coreutils が使える環境を作成して出力しなおせたらと思います。

>> [ToDo]
>>    ---- (一行省略) ----
>> ・生成する manpage を configure のオプションで変更可能にする
>
> これ、どういうことかわかりません。

  例えば、coreutils では、configure のオプションで --enable-install-program
や --enable-no-install-program でインストールする(しない)コマンド(および
manpage) を制御可能です。coreutils のデフォルトでは、

--enable-install-program については無し
--enable-no-install-program については、arch,hostname,su

となっています。このようなオプションで制御できれば良いと考えています。

> 1) coreutils に属するコマンドの man ページ (JM の配布では gnumaniak
>   ディレクトリに属している) が古くなっている。

  coreutils に統合される前の Fileutils、Shellutils および Textutils
の時代のものがほとんどだという認識です。

# 先ほど、gnumaniak というパッケージがあるのかと思ったと書きましたが、
# 一度、調べて失念していた事項です。

> 3) coreutils 開発元では、英語以外の man ページの配布をしていない。
>   # 開発元は、将来も英語以外の man ページの配布をしないのですか。
>   # coreutils パッケージを build するとき、configure のオプションで
>   # 英語と他の言語の man ページを作成するようにする (当然、help2man を
>   # 使って)、といった計画は開発元に存在しないのですか。

  これについては、jman-coreutils の出力が一定の品質を保てると判断できた
時点など機会を捉えて upstream に探りを入れたいと思います。

> 6) この作成した新しい man ページ群を JM のリポジトリに入れることは
>   できないだろうか。そして、それが十分使用できるレベルのもので
>   あることが確認できたら、古い gnumaniak の man ページのかわりに、
>   こちらを JM で配布することにしたら、どうだろうか。

  書き直さずに出したとの事なので既にご承知かもしれませんが、リポジトリで
管理していただきたいと考えていたのは、出力結果ではなく、出力を生成する側
の方です。

> b) 赤星さんが作成なさった man ページを JM のリポジトリに含める場合、
>   黙って使うわけにはいかないでしょう。coreutils の po ファイルの
>   翻訳チームに連絡して、コントリビュートしていただく形になると
>   思います。

  これについては、 trans****@lists***** で後日確認
したいと思います。

# 権利関係としては、ja.po 自体が FSF に寄贈されたものというと考えていま
# すが、いずれにしろ現メンテナに了解を取っておく必要はあるでしょう。

> c) やっと内容について語ることができます。新しい翻訳を二三見て
>   みましたが、このままでは使えないところがあります。
>
>   ひとつは、--help の出力では問題がないのに、help2man の出力である
>   man ページでは問題があるところがあります。たとえば、ls の
>   --author オプションの説明を見てください。

  英語の manpage とどうして差異がでるのか、調査しないとまずいですね。
   --help の表示に差異がある訳ではなさそうです。

>   もうひとつは、ざっと見ただけでも、翻訳がおかしいところが
>   いくつかありました。例を挙げると、ls の「説明」の冒頭。
>   「FILE に関する情報を一覧表示します (デフォルトは現在の
>   ディレクトリ)。-cftuvSUX および --sort が指定されない限り、
>   要素はアルファベット順で並べ替えられます」。「および」だと、
>   「-cftuvSUX と --sort の両方が同時に指定されない場合」とも読めて
>   しまいます。

  これは、upstream(8.10) の ja.po の段階でそうなってしまっていますね。

>   もう一つ例を挙げます。ls の -C オプションの説明。「要素を
>   列ごとに並べる」。現行 man ページの「ファイルを複数列でリスト
>   表示する」の方が、まだよくわかります。

  例え、--help が manpage とは性質の異なるものであったとしてもインターフ
ェースの訳も変更を考えた方が良いのではと思えます。

# 原文のとおりの説明といえばそうなのですが。

>   # --help は簡潔な説明を旨とするものです。説明が (そして、その翻訳が)
>   # すこしぐらい言葉足らずでも、実用になるだろうと思います。
>   # 一方、man ページはもうすこし詳しい説明をするものです。

  おっしゃることはよく分かります。もし、この方法がよくないというのであれ
ば、gnumaniak の内容をできるだけ現状に近づける作業が必要かと思います。

# バグの報告先とか些細なことかもしれませんし、そういう場合はまず原文の
# manpage を確認すべきという話もあるかもしれませんが。

>   # ですから、わたしとしては、hepl2man で --help の出力から
>   # man ページを作るのは、あまりよい考えだとは思えません。
>   # もっとも、coreutils の開発元は、それなりに筋が通っています。
>   # 本格的なマニュアルは info ファイルで提供し、--help と man
>   # ページは基本的に形式が違うだけという考え方ですから。

  最終的には、info ファイルの日本語化というのも視野に入れていくべきかな
と個人的には必要かなと思っています。そこまでやるには、いろんな意味でリソ
ースが少ない気はしますが。

>   それに、文体の統一という問題もあります。たとえば、「です、ます」と
>   「だ、である」が混じっているのをどうするかとか。

  これもできれば、インターフェースの翻訳でも統一できるといいなと思います。

>   いづれにしても、JM から配布する前に、かなり徹底的なチェックが
>   必要です。まあ、赤星さんとしては、それをするために JM の
>   リポジトリに登録したいということなのでしょうが。

  正直、私の独断だけで作業を進めるのは危険だなという意図もあります。

>   # それにしても、po ファイルの翻訳チームでは、翻訳のチェックを
>   # どうやっているのでしょうか。どんなに上手な人でも、誤訳や
>   # ケアレスミスは避けられないものですから、他の人に読んで
>   # チェックしてもらうことが絶対に必要なのですが。

  これについては、私も興味があります。ja.po の使用許可等を確認する際にそ
れとなく(気分を害さないように)聞けたらなと思います。

>   # もともと、help2man は man ページの粗形を作るもので、ある程度
>   # 手を入れて完成版の man ページを作るという使い方をするものでは
>   # ないでしょうか (言わば自動翻訳ソフトみたいなものですから、
>   # どんなに優秀でも、最終的に人間が「てにをは」を直すぐらいは
>   # やる必要があると思います)。coreutils の英語 man ページなら、
>   # 人間が手を入れる必要がないレベルのものを help2man で作成できる
>   # のでしょうけれど、翻訳版 (それも日本語訳) の場合、help2man で
>   # 変換して、一丁上がりというわけにはいかないと思います。
>   # po ファイルの方で --help で出力する文章を、man ページでも
>   # 使えるように工夫しておいてくれたら、かなり楽になるでしょうけれど。

  私は、もっと manpage の翻訳者と ja.po の翻訳者が連携を取れるような環境
づくりが必要だと考えています。help2man を使っている coreutils に限らずで
す。何か良い枠組みはないものでしょうか。

> d) coreutils の開発元や日本語翻訳チームでは、他の組織が help2man で
>   作った翻訳 man ページを加筆訂正して、配布することを認めているので
>   しょうか。言い換えると、po ファイルの一部を改変し、別の形式にして
>   配布することを認めているのでしょうか。「COPYRIGHT」セクションの
>   「you are free to change and redistribute it.」をそう解して
>   よいのかもしれません。その場合、man ページのヘッダにどういう
>   断り書きというか、謝辞というか、翻訳履歴を書けばよいのか。
>   そもそも書いてよいのか。help2man で作った man ページの冒頭には、
>   「DO NOT MODIFY THIS FILE!」なんて書いてありますけれど。

  私見では、coreutils のライセンスに矛盾しない限り、可能な気がするのです
が、ちょっと知識が足りていません。
  断り書きを入れたい場合は、直接 roff テキストを触らずに追加原稿に

[日本語マニュアルページについて]
このマニュアルページは、help2man を用いて --help オプションの表示結果と
追加原稿を元に自動生成されたものである。〜

みたいな感じで追加原稿を用意するという方が良いのかなと思っています。

# すべてのファイルに入れるのは冗長なので良い方法を考える必要がありますが

  いくつかお答えできていませんが、今の時点で答えられる限りのことを書いて
います。ご容赦ください。

--
Yasumichi Akahoshi
GnuPG fingerprint = 04D4 DB0D 37CB A251 2671  1BAB 2369 F522 E440 9DCF



linuxjm-discuss メーリングリストの案内
Back to archive index