[JM:00213] Re: [POST:DP] man man.1

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長南洋一 cyoic****@maple*****
2011年 3月 31日 (木) 21:16:36 JST


長南です。三回に分けます。

> .B \-\^B

> HTMLファイルで使用するブラウザを指定する。

> .B \-\^H

> HTMLファイルをテキストに変換するするコマンドを指定する。

日本語 man ページは英単語と日本語の間に空白を入れるのが基本の
ようですが、上記二つには空白が入っていません。

それから、-H の方は、「変換するする」になっています。

> .B \-\^S " section_list"
> .\"O List is a colon separated list of manual sections to search.
> .\"O This option overrides the
> .\"O .B MANSECT
> .\"O environment variable.
> マニュアルを探すセクションを指定するコロン区切りのリストである。

この表現をとるなら、文頭に「section_list は」を入れるべきでは
ないでしょうか。その場合、「である」を省略できますね (前には、
「省略できない」みたいなことを言いましたけれど、「section_list は」
を入れるだけでよかったようです)。あるいは、「マニュアルを探す
セクションのリストをコロンで区切って指定する」とか、「指定する
リストは、検索するマニュアル・セクションをコロンで区切ったものである」
という文型を選ぶか。

> .B \-\^a
> .\"O By default,
> .\"O .B man
> .\"O will exit after displaying the first manual page it
> .\"O finds.  Using this option forces
> .\"O .B man
> .\"O to display all the manual pages that match
> .\"O .B name, 
> .\"O not just the first.
> デフォルトでは、man は見つかった最初の man ページを表示
> したあと終了する。このオプションを使うと、

「man は」の man がボールドになっていません。

> .B \-\^c
> .\"O Reformat the source man page, even when an up-to-date cat page exists.
> .\"O This can be meaningful if the cat page was formatted for a screen
> .\"O with a different number of columns, or if the preformatted page
> .\"O is corrupted.
> 最新の cat 形式のページがあっても man ページのソースを
> 整形しなおす。このオプションは cat ページが現在試用している端末と違った幅で
> 整形されているときや壊れている場合などに有用である。

「現在試用している端末」 → 「現在使用している端末」

> .B \-\^K
> .\"O Search for the specified string in *all* man pages. Warning: this is
> .\"O probably very slow! It helps to specify a section.
> .\"O (Just to give a rough idea, on my machine this takes about a minute
> .\"O per 500 man pages.)
> 「全ての」man ページから指定した文字列を探す。警告: これは
> たいてい非常に遅いので セクションを指定した方が良い。
> (だいたいの目安として、私のマシンでは
> 500 ページを検索するのに 1 分かかる。)

元訳に probably がないと指摘したのは、わたしですが、これは意外と
難しいですね。

「おそらくこれは非常に遅い。セクションを指定した方がよい」
「たいていの場合これは非常に遅いので、...」
「たぶん、これは非常に遅いので ...」
「これには多分大変な時間がかかるので ...」
「これを実行にはとんでもなく時間がかかりそうなので ...」
「この実行にはたぶん大変な時間がかかる。...」

などを考えました。元訳が probably を省略したのも、わかるような
気がしてきました。

.B \-\^m " system"
.\"O Specify an alternate set of man pages to search based on the system
.\"O name given.
.\"O 別のシステムのことを記述した man ページ群を検索するように指定する。
> (現在のシステムから、他のシステムについてのマニュアルにアクセス
> できる場合には) 別のシステムのことを記述した man ページ群を
> 検索するよう、そのシステム名を指定する。

これならよくわかります。細かいことを言うと、「システムについての」
の「について」は要らないかもしれません。「場合には」ではなく、
「場合に」だろうと思います。「他のシステム」と「別のシステム」は、
表現をどちらか一方にした方がよさそうです。

まとめて、削れそうなところを削ると、こんなふうになります。

  (現在のシステムから、他のシステムのマニュアル一式にアクセス
  できる環境で) 他のシステムの man ページを検索するよう、
  そのシステム名を指定する。

「場合に」は他でもいっぱい使っていますから、「環境で」に
変えてみました。「群」を「一式」に変えて、位置を移したのですが、
要らないかもしれません。a set of man pages をマニュアルと訳した
と思えばよいのですから。

ご参考までに、バリエーション。「現在のシステムから」を消せるか
どうかの実験でもあります。カッコも外してみました。

  他のシステムのマニュアルにアクセスできる環境で、他のどの
  システムの man ページを検索するかを、システム名で指定する。

ついでに、環境鵜変数 SYSTEM の項も見てみます。

> .\"O .B SYSTEM
> .\"O is used to get the default alternate system name (for use
> .\"O with the
> .\"O .B \-m
> .\"O option). 
> .B SYSTEM
>> (現在のシステムから、他のシステムについてのマニュアルにアクセス
> できる場合には) 別のシステムのことを記述した man ページ群を
> 検索する場合に、デフォルトのシステム名を得るのに使われる
> .RB ( \-m
> オプションと一緒に使うものと同じ)

「アクセスできる環境で」と言えば、「場合」を一つ減らせます。
あるいは、「検索する場合に」を「検索する際に」としてもよさそうです。
-m についても同じことが言えますが、「別のシステムのことを記述した
man ページ群」の「ことを記述した」と「群」は要らないと思います
(「群」の方は、考え方によっては必要かもしれませんが)。

しかし、わたしだけかもしれませんが、

  別のシステムのことを記述した man ページ群を検索する場合に、
  デフォルトのシステム名を得るのに使われる

という文章には、何か引っかかるところがあります。SYSTEM を設定
しているということは、すでに「他のシステムのマニュアルの検索」を
デフォルトにしているわけです。「他のシステムのマニュアルを
検索する場合」がここで改めて起きるわけではありません。
また、たとえばわたしのところでは、日本語マニュアル検索が
デフォルトの場合に、SYSTEM でデフォルトのシステム名を取得する
ことはできません (man-db ですけれど)。

ですから、この  to get the default alternate system name は
「デフォルトで検索するのが他のシステムのマニュアルになっている
場合に、そのシステム名を得るのに使用される」といった内容に
なるのではないでしょうか。

自分でも、かなりくどい議論をしているな、と思います。
ここも適当なところで見切るべき箇所なんでしょうね。

カッコ内は、何が同じかよくわからないので、「システム名は」を
補う必要がありそうです。そう言えば、この説明文は、SYSTEM の
値についてはっきりしたことを言っていません。それを考えると、
「SYSTEM の値として指定するシステム名は、-m オプションで
使うものと同じである」でしょうか。

それから、「 ... 得るのに使われる (-m オプションと一緒に
使うものと同じ)」とカッコの後ろに「。」がありません。

> .B \-\^p " string"

> (訳注:順番の指定方法は 
> .B \-\^p "egpt"
> である)

「たとえば」を入れた方がよいのではないでしょうか「順番の指定方法は、
たとえば -p egpt である」とか「順番の指定は、たとえば、-p egpt
という形になる」とか。それから、-p "egpt" の「”」は man で読むと
消えてしまいます。消えてもかまわないのでしょうか。

ごく細かい、好みに類する話を書きます。訳注をカッコで付けるときは、
訳注が説明している文の「。」の前に置いた方が、自然だと思います。
たとえば、「A は B である (訳注: B が A であるからだ)。」。

この場合は、「... refer (r) (訳注: ... )。」では見にくいので、
「... refer (r)。(訳注: ... )」となさったのだろうと思います。
でも、そうすると、訳注のカッコが、次の文の一部のように見えて
しまいます。こういうときは、(訳注: ... である。) と、カッコ内に
「。」を入れてしまった方がよいのではないでしょうか。
あるいは、「... refer (r) など (訳注: ... )。」とするかです。

MANROFFSEQ の訳注についても同様です。

> .B \-\^t
> .\"O Use
> .\"O .B /usr/bin/groff -Tps -mandoc
> .\"O to format the manual page, passing the output to 
> .\"O .B stdout.
> .\"O The default output format of
> .\"O .B /usr/bin/groff -Tps -mandoc 
> .\"O is Postscript, refer to the manual page of
> .\"O .B /usr/bin/groff -Tps -mandoc
> .\"O for ways to pick an alternate format.

> man ページの整形に
> .B /usr/bin/groff \-Tps \-mandoc
> を使い、
> .B stdout
> に出力する。
> .B /usr/bin/groff \-Tps \-mandoc
> のデフォルトの出力フォーマットは PostScript であるので、
> 別の出力フォーマットを選ぶやり方は
> .\"O .B /usr/bin/groff \-Tps \-mandoc
> .BR groff (1)
> のマニュアルページ (の利用可能なデバイス)を参照すること。

微妙ですが、「... ので」と理由を示しているのに、「... やり方は
... 参照すること」が、その結論になっていないような気がします。
「... ある」で文を切るか、「... あるので、... 選ぶなら、
... 参照すること」とするところでしょうか。

あと、このカッコは、「マニュアルページを参照する」か
「マニュアルページの利用可能なデバイスを参照する」のどちらか、
というつもりで付けたものです。わたしがカッコにいろいろな意味を
持たせたので、混乱させてしまいました m(_ _)m

なお、この訳文では、(の利用可能なデバイス) の後ろに空白がありません。

> .\"O Depending on the selected format and the availability of printing
> .\"O devices, the output
> .\"O may need to be passed through some filter or another before being
> .\"O printed.

> 選ばれた出力フォーマットと印刷装置の能力に応じて、
> 出力は印刷する前になんらかのフィルターを通す必要があるだろう。

「だろう」よりも「かもしれない」の方がよいのではないでしょうか。
PS 形式で印刷するときなど、特別にフィルターを意識しませんから。

> .\"O .B \-\^w \fRor\fP \-\-path
> .\"O Don't actually display the man pages, but do print the location(s) of
> .\"O the files that would be formatted or displayed. If no argument is given:
> .\"O display (on stdout) the list of directories that is searched by
> .\"O .B man
> .\"O for man pages. If
> .\"O .B manpath
> .\"O is a link to man, then "manpath" is equivalent to "man --path".

> .B manpath
>> .B man
> にリンクされているときは "manpath" は "man --path" と
> 同じになる。

前にも言いましたが、「manpath コマンドが」と言わないと、唐突な
感じがします。「manpath コマンドが man のリンクのときは」
でしょうか。

-- 
長南洋一




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