NVDA2011.1.1j2 (NVDA日本語版) Readme

  • 最終更新日:2011/07/11
  • 更新者:NVDA日本語化プロジェクト

リリース内容

  • readme.txt:本説明ファイル
  • nvda_2011.1.1j2_installer.exe:NVDA 日本語版インストールファイル
  • nvda_2011.1.1j2_portable.exe:インストールが不要なポータブル版自己解凍ファイル

日本語版における変更点

NVDA日本語版には、日本語環境でご利用いただくために、以下の設定が行われております。

  • ノート型のコンピュータでの利用を想定し、NVDAキーを無変換キーに設定できます。
  • 日本語を読むことができる音声エンジンjtalk for nvdajpを同梱しています。これにより、NVDA日本語版のデフォルトの音声エンジンはjtalk for nvdajpに設定されています。
  • Microsoft Speech Platform 音声ドライバを追加しました。 Microsoftのダウンロードサイト
  • 日本語入力中の漢字の変換候補を詳細読みさせることができます。(Windows 32ビット版のみ)
  • 本家の次期バージョンの機能を取り入れて「カーソル位置の文字の詳細読み上げ」を実現しました。これまでは10進数と16進数の文字コードを読み上げていました。
  • ラップトップ版のキーボード設定で「NVDA制御キー+カンマ2回」
  • デスクトップ版のキーボード設定で「NVDA制御キー+テンキー2」
  • 実験的な日本語点字ドライバの実装を行いました。KGS の DirectBM を使用しています。日本語版独自に「設定」→「点字設定」に "COM port" の選択を追加しました。COM1からCOM64まで選択できます。左右シフトや入力操作など未実装の部分がありますので、デバイス認識に関する評価をしていただくためのバージョンとお考えください。
  • インストーラーのメッセージが日本語に翻訳されています。
  • マウス移動時に、ビープ音でマウス位置を通知する機能がoffに設定されています。NVDAメニューの「設定」→「マウス設定」から、「マウス移動時ビープ音で通知」のチェックボックスをonにすることで利用できます。
  • マウス位置のオブジェクト名を通知する機能がoffに設定されています。NVDAメニューの「設定」→「マウス設定」から、「マウス位置のオブジェクト名を通知」のチェックボックスをonにすることで利用できます。
  • NVDAメニューの「設定」→「音声設定」から、「サポートされている場合、スペル読み機能を有効にする」チェックボックスの初期値を無効に変更しています。
  • NVDAメニューの「ヘルプ」→「Webサイト」から開かれるページを、SourceforgeのNVDA日本語化プロジェクトのページに変更しています。
  • NVDAメニューの「ヘルプ」→「貢献者」では、NVDA日本語版への貢献者の情報が表示されます。

ドキュメントの翻訳について

  • keyCommands.html の翻訳を更新しました。NVDAの動作中に、「NVDAメニュー」→「ヘルプ」→「キーコマンドクイックリファレンス」からご参照ください。
  • userGuide.html の翻訳を更新しました。NVDAの動作中に、「NVDAメニュー」→「ヘルプ」→「ユーザーガイド」からご参照ください。

読み上げ内容を画面表示する設定

NVDAの読み上げ内容を画面上で確認する方法は、以下のとおりです。この設定により、音声で画面上の内容を読み上げさせながら、画面上で読み上げ内容を確認できるようになります。

  • NVDAメニューの「ツール」→「スピーチビュアー」を選択します。

※ 現在、このスピーチビュアーの設定情報は保存することができません。この機能を使用する際は、毎回設定を行ってください。

ポータブル版パッケージについて

本家のNVDAプロジェクトでは、インストールして使用するNVDAのほかに、インストールが不要なポータブル版を配布しています。 jtalk for nvdajpを利用する場合は、解凍したポータブル版を使って、どこでもNVDAをインストールなしで起動できるという利点があります。 たとえば、USBメモリに解凍しておけば、そのメモリを装着したコンピュータ上で、USBメモリのドライブ名\nvda.exeを実行するだけで、NVDAを使ってコンピュータが操作できるようになります。

ログオン画面でNVDAを使用する方法

※現状のNVDA日本語版では、Windows XP環境でこの機能をご使用いただくことができません。この機能を使用した場合、NVDAが起動できなくなる場合がございますので、ご注意ください。もしNVDAが起動できなくなった場合は、NVDAを完全に削除してから再度インストールしてご利用ください。

  1. 最新のNVDA日本語版インストールパッケージをダウンロードしてインストールします(ポータブル版ではこの機能は動作しません)。
  2. NVDAを起動します。
  3. NVDA+CTRL+Gを押して、一般設定ダイアログを開きます(NVDAメニューからも開くことができます)。
  4. ダイアログの中の、「ログオン画面でNVDAを使用する」というチェックボックスにチェックしてください。
  5. 同じダイアログ内の「現在保存されているNVDA設定をログオン画面用にコピーする」ボタンを押し、現在の出力先や音声設定等の情報をログオン画面でも使用できるようにコピーします。
  6. OKボタンを押してダイアログを閉じます。
  7. NVDA+CTRL+Cを押して、設定内容を保存します。

※ 上記の読み上げ設定は、管理者権限のあるユーザーで行ってください。

漢字の変換候補の読み上げ

Microsoft IME, Microsoft Office IME, ATOK, Google 日本語入力などへの対応は以下のとおりです。

  • 32ビット版Windowsにおいては、未確定文字および変換候補の読み上げができます。
  • 64ビット版Windowsと32ビット版アプリケーションの組み合わせで、未確定文字および変換候補の読み上げができます。
  • 64ビット版Windowsと64ビット版アプリケーションの組み合わせで、未変換文字のキーエコーのみ読み上げができます。
  • 2011.1.1j2では64ビット環境における安定性を改善しました。

「キーボード設定」に日本語IMEの読み上げに関する設定が追加されました。

  • 確定読み上げ:チェックありの場合、確定操作のときに確定された文字列を読み上げます。
  • 詳細読み上げ:チェックありの場合、未確定文字の読み上げのときに、漢字の詳細な説明を行います。
  • フォネティック読み:チェックありの場合、未確定文字の読み上げのときに、仮名文字のフォネティック読みを行います。

例えば「にほんご」と入力し、変換キーを押し、候補を選び、最後に確定キーを押すと:

  • 確定読み上げ・なし:なにも読み上げない
  • 確定読み上げ・あり:「にほんご」と読み上げる

例えば「たすける」と入力し、変換キーを押し、候補を「助ける」を選ぶと:

  • 詳細読み上げ・なし+フォネティック読み・なし→「すけ・け・る」
  • 詳細読み上げ・あり+フォネティック読み・なし→「たすけるのじょ・け・る」
  • 詳細読み上げ・なし+フォネティック読み・あり→「すけ・ひらがな・けしきのけ・ひらがな・るすばんのる」
  • 詳細読み上げ・あり+フォネティック読み・あり→「たすけるのじょ・ひらがな・けしきのけ・ひらがな・るすばんのる」

音声エンジンjtalk for nvdajpについて

同梱されている jtalk for nvdajp は、オープンソースプロジェクト Open JTalk および Mecab の成果を利用しています。

  • 男性 m001 と女性 mei の2種類の音声を搭載しています。m001 は 16kHz サンプリング、mei は 48kHz サンプリングの音声です。CPU 性能の低いマシンでは mei の利用時に応答が遅くなることがあります。
  • 「音声設定 → すべての記号を読み上げ」がオフの場合には数字、日付、時刻などをなるべく自然に読み上げます。オンの場合は半角の記号の読み上げだけを行います。
  • 早さと音量の調整は有効ですが、高さと抑揚の調整は無効です。

参考Webサイト

免責事項

このNVDA日本語版パッケージは、予期できない問題を含んでいる可能性もありますので、ご自身の責任でご利用ください。 NVDAは、NVDA Projectが開発元であり、このパッケージは、日本語環境でNVDAをご利用いただく目的で作成した物であることをご了承ください。