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== EXPRESSSCOPEエンジンを使う
= ![応用編1] Serial over LANを設定する

iモデルに搭載されているBMC(Baseboard Management Controller)のEXPRESSSCOPEはIPMI 2.0に対応しています。このIPMI 2.0には数々の新機能/機能の拡張が加えられているのですが、その中でも利便性の高いものがSerial over LAN(SoL)です。これは、IPネットワーク経由でシリアルコンソールへのアクセスを提供する機能です。今回は、この機能を利用してリモートからサーバにアクセスするための設定について解説します。

=== SoLの効用

さて、「IPネットワーク経由でシリアルコンソールへのアクセスを提供する機能」と言われても、シリアルコンソールを使ったことがない方は、それを設定することでどんなメリットが得られるのかイメージできないかもしれません。そこで簡単にSoLについて説明しておきましょう。

まず、シリアルコンソールですが、これを設定するとサーバとシリアルケーブルで接続した管理ホストの端末とキーボードが、サーバに直接接続したモニタ/キーボードの代わりに利用できるようになります。シリアルコンソールは低レベルの入出力機能で実現されているので、OSが起動する前の状態でも機能します。つまり、BIOS設定の確認/変更などが行えるわけです。ただし、シリアルケーブルにはケーブル長の制限がありますし、多数のサーバで利用する場合は高価なシリアルスイッチも必要になります(※)。そこでシリアルコンソールをネットワーク経由で利用できるようにするものとしてSoLが開発されたのです。

※ サーバ同士をシリアルケーブルで接続することでシリアルスイッチを省くこともできますが、どのサーバとどのサーバが接続されているのかを把握しておく必要があるので、管理が面倒になります。

SoLを設定しておくと、上記のようにBIOS設定がリモートから行えるほか、カーネルのブートメッセージなども見ることができるので、新しいカーネルを入れたらOSが起動しなくなったというような場合でも、ブートメッセージを見ながらどこで止まっているのか調べることができます。LinuxのリモートメンテナンスではSSHが広く利用されていますが、これらの作業はOS上で動作するSSHでは不可能です。OpenSSHおよびOpenSSLには過去に何度かセキュリティホールが発見されているので、SSHサービスを止めてしまって、メンテナンス作業はSoL経由で行うことにしてもよいでしょう(SSHサービスを停止するのは、SoLを設定して動作に問題がないことを確認してからにしてください)。

=== 検証環境と作業の流れ

次に、検証環境について書いておきます。使用したサーバは今回も「[product_i110Rc-1h Express5800/i110Rc-1h]」(以下、i110Rc-1h)です。OSはUbuntu 7.10のサーバ版(32ビット)をインストールしてあり、IPアドレスは通常のネットワークポートが「172.17.4.128」、マネジメントポートが「172.17.4.129」です。

また管理ホストですが、こちらもOSはUbuntuです(Ubuntu 7.10 Desktop 32bit)。こちらには[ExpressScopeHowTo_2p1 前回の電源制御]で利用したipmitoolがインストールしてあります。

さて、すぐに設定に入りたいところですが、行うべき作業がいくつかあるので、作業の流れを説明しておきましょう。IMPIのSoLを利用するための設定には以下のような項目があります。

 * BIOSの設定
{{{ comment
 * IPMIドライバのインストール
}}}
 * GRUBとカーネルパラメータの設定
 * OSの設定


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